「薬屋のひとりごと11巻感想レビュー|玉鶯の暴走と陸遜の真実が交錯する“驚愕の一冊”【ネタバレなし】

ミステリー

「薬屋のひとりごと11巻」は、まさに“驚愕”という言葉がぴったりの巻でした。
蝗害(こうがい)によって混乱する西都、暴走する玉鶯(ギョクオウ)、そして陸遜(リクソン)の真実。
これまで張り巡らされた伏線がつながり、読後に思わず息をのむ展開が続きます。

この記事では、ネタバレを避けつつ「薬屋のひとりごと11巻」の見どころ・印象的な名言・注目ポイントを紹介します。

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「薬屋のひとりごと11巻」のあらすじ

蝗害が過ぎ去った西都では、荒廃と混乱が続いていました。
民衆の不満は次第に皇弟・壬氏へと向かい、政治の均衡が崩れ始めます。

猫猫(マオマオ)は医官として現地の医療と復興に奔走する一方、
壬氏も裏で支援を行っていましたが、その手柄は玉鶯のものとして処理されてしまいます。

勢いづいた玉鶯は、やがて壬氏と羅漢に“ある提案”を持ちかけます。
その内容は、国を揺るがすほどの衝撃的なものでした。

しじみぱんだ
しじみぱんだ

※本記事では物語の核心には触れていませんが、軽く内容に触れる“ゆるめのネタバレ”を含みます。気になる方はご注意くださいね。

「薬屋のひとりごと11巻」から登場した人物

林大人(リンダイジン)今は耄碌しているが将棋の棋聖で羅漢の古い知人。17年前に滅びた戌の一族のことを知っているらしい。
林小人(リンショウジン)林大人の付き人で献身的に彼を支えている。40代くらいで異国人の血が混ざっている。
魯侍郎(ルージロウ)礼部の高官で壬氏と共に戌西州に来た。姚(ヤヲ)の叔父でもある。
四、五、六(スー、ウー、フウ)羅半(ラハン)の家の養子で羅漢が拾ってきた。まだ幼いが将来的には羅の一族に使えることになっている。
李医官(リーイカン)中級医官で猫猫の上司。真面目で堅物な性格。
大海(ダ―ハイ)玉鶯の弟で次男。戌西州では海運業を一手に担っている。
拓跋(タクバツ)玉鶯の乳兄弟で玉鶯とは子供のころから知っている。玉鶯の暴走を止めようとしている。

「薬屋のひとりごと11巻」の見所ポイント3選

1.玉鶯の暴走と歪んだ想い

玉鶯は蝗害により人々の心が荒れていることを逆手に取り、自身の発言力を高めていきます。

そして暴走する玉鶯は壬氏と羅漢に驚愕の提案をしてくるのです。

玉鶯がここまで突き動かされる理由は「彼の出生」にありました。玉鶯の”心の歪み”、そして玉鶯という男の恐ろしさも同時に感じました。

玉鶯という男は、外面が良い。

玉鶯という男は、舞台を整えるのが上手い。

玉鶯という男は、相手の嫌なところをつく。

出典:「薬屋のひとりごと11巻」 出版:ヒーロー文庫 原作:日向夏 引用:P308から
しじみぱんだ
しじみぱんだ

玉鶯の印象について陸遜が思わず感じるシーンです。玉鶯という男の”恐ろしさと狡猾さ”が陸遜を通して伝わってきます。

2.陸遜の想いと真実

「薬屋のひとりごと11巻」では陸遜の運命が大きく変わります。

陸遜は元々”ある目的”のためにずっと前から動いていました。

そんな陸遜の過去と心境、想いが書かれた描写は読んでいてこちらにもすごく伝わってきます。

陸遜の存在は今までの色んな伏線が一つに繋がる、驚愕の正体でした。「まさか陸遜が…」と、読んだ後しばらく放心するほど驚きました。

ただ顔を覚えるだけではない。五感を使って覚えられるだけの情報を頭に詰め込む。

決して忘れぬようにーーー。

出典:「薬屋のひとりごと11巻」 出版:ヒーロー文庫 原作:日向夏 引用:P355から
しじみぱんだ
しじみぱんだ

陸遜には「一度見た人の顔は絶対忘れない」という特技があります。

ですが身に着けるときに味わった”絶望”は彼の運命を大きく変えました。

3.猫猫の壬氏へのときめき

これまで壬氏と猫猫の関係は、壬氏から猫猫へのアプローチがほとんどでした。

ですが今回は、壬氏が”補給”と称して猫猫と手をつなぐシーンがあるのですが、猫猫はそんな壬氏の行動に珍しくドキドキしていました。

壬氏が猫猫にときめくことはありましたが、猫猫がドキドキしてしているところはあまり見れないので深く印象に残っています。

猫猫は顔が、体が火照らぬよう、心の臓が早鐘を打たぬよう、ゆっくりと呼吸する。

だが、動悸も汗もどうにも抑えられず、じわじわと手のひらが湿っていく。

出典:「薬屋のひとりごと11巻」 出版:ヒーロー文庫 原作:日向夏 引用:P262から
しじみぱんだ
しじみぱんだ

手をつないできた壬氏に対して、猫猫がドキドキする熱いシーンです。猫猫の中で壬氏の存在が大きくなっていることが感じられますね。

「薬屋のひとりごと11巻」の一番の名言

陸遜は”ずっとやりたかったこと”を果たした後に周りの人間に見つかり、窮地に陥ります。

ですがそこで陸遜を助けてくれたのはまさかの羅漢でした。

普段は変人で自分の家族と碁と将棋にしか興味がない羅漢が”初めて”家族以外の人間のために手を差し伸べる印象的なシーンです。

その後にポツリと呟く彼の一言が陸遜と羅漢の関係性を表していてすごくグッときました。

「嘘ではないけど、本当のことはわかっていたはずなのに」

柄にもないことをする元上司だと陸遜は思う。

出典:「薬屋のひとりごと11巻」 出版:ヒーロー文庫 原作:日向夏 引用:376から

今後の注目ポイント

  • 戌西州の今後の統治。
  • 陸遜がこれからどう生きていくか
  • 蝗害からの復興の未来。
  • 猫猫と壬氏の関係の発展

まとめ:「薬屋のひとりごと11巻」は様々な人物の過去と想いが明かされる”驚愕”の一冊。

「薬屋のひとりごと11巻」は玉鶯、陸遜といった人物の過去と抱えてきた想いと歪みがとても伝わってくる一冊です。

読んだ後には伏線が回収される爽快感と複雑な気持ちが入り乱れます。

また、壬氏と玉鶯の駆け引きや、羅半兄も頑張り、天裕(テェンユウ)の”秘密”など面白いところはまだまだあります。

様々な人物の過去と歪み、想いが交錯する「西都編での大一番」ともいえる見ごたえある一冊でした。

今日のコツコツ

読み終わって感じたのは「驚愕、驚愕、驚愕」という感情でした。

「まさか!」という展開があまりに多かったです。そこにおもしろさを感じる反面、脳みそが展開についていくのにヒーヒーいっていましたね。

ちなみに個人的に一番好きなのは「羅漢と陸遜の関係」です、二人の間にはさりげない信頼を感じて、そこが読んでいてグッとくるんですよね。

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