「薬屋のひとりごと4巻」の感想、レビュー|事態が急展開、猫猫が拉致される!?

読書

こんにちは、しじみぱんだです!

今回は「薬屋のひとりごと4巻」を読破したので、感想とレビューをご紹介していきます。

第4巻を一言でいうなら「友情、陰謀、猫猫と壬氏の関係が大きく変わる一冊」ということです。

「薬屋のひとりごと3巻」まで読んできた読者なら読んで損はない内容でしたので、気になった方は是非ご覧ください。

前:「薬屋のひとりごと3巻」の感想はこちら!

「薬屋のひとりごと4巻」のあらすじ

友人の小蘭(シャオラン)が後宮からから出た後の勤め先を探していたので、猫猫(マオマオ)ともう一人の友人子翠(シスイ)と共に手伝うことになります。

そして向かった大浴場では淑妃である里樹妃が”幽霊騒ぎ”に困っていました…

一方妊娠中の玉葉妃のお腹の子が”逆子”であることを突き止めた猫猫はこの事態に対処できる人物を後宮に呼びますが、新たな問題が浮き彫りになっていきます。

それらの事態に対応していくうちに猫猫はこれまで起こった事件には「関連性がある」事に気づきますが、その矢先に拉致されてしまい…

「薬屋のひとりごと4巻」の見所ポイント3選

1.猫猫と小蘭、子翠の3人の友情

第4巻で最初の見どころは猫猫と小蘭、子翠の3人の友情が感じられるシーンでした。

小蘭は最初、猫猫からは後宮のうわさなどを聞くだけの存在だったのが、この巻では”猫猫の大切な友人”なんだなと感じる場面が多くありました。

特にある時、小蘭がうっかり妃の貴重な氷を台無しにしてしまい、ピンチだった時に猫猫が「目覚めが悪いから」と自分には関係ないのに助けてくれるシーンは必見です。

また子翠とも、物語の後半では彼女の隠されていた”秘密”も明らかになり、そこでの猫猫と子翠の掛け合いもまた、心に響くシーンでした。

「このままだと目覚めが悪いので」

正直に答える。それ以外に理由なんてない。

出典:ヒーロー文庫 薬屋のひとりごと4巻 著者日向 夏 引用:P76~ 第5話 「氷菓」から引用
しじみぱんだ
しじみぱんだ

猫猫は”他人にはあまり興味がわかない性格”でしたが、小蘭を何の見返りもなしで助けてあげていて、彼女の優しさと成長が感じられるシーンでしたね!

2.壬氏(ジンシ)と猫猫の関係の変化

物語の後半で猫猫は壬氏の暗殺など”これまで起こった事件”を裏で糸を引いていた勢力に拉致されてしまいます。

突然の展開に読んでいて驚きましたが、壬氏もまた普段の落ち着いて、取り繕った雰囲気とは違い、”本気で”猫猫を心配していたところは、壬氏の猫猫への強い思いが伺えてよかったです。

最終的に、壬氏が猫猫を助けに向かった後の二人のやり取りも、かなり近くなった感じがしました。4巻目にして二人の関係が大きく変わりますが、これから先もとても気になります!

「前より、男前になったではありませんか」

その瞬間、壬氏がぎゅっと唇を結ぶのがわかった。何かそわそわしたように周りをみると、目をつぶったり開けたり、首を振ったりしていた。

出典:ヒーロー文庫 薬屋のひとりごと4巻 著者日向 夏 引用:P357~ 第22話 「狐につままれた」から引用
しじみぱんだ
しじみぱんだ

壬氏に対しては常に一歩引いて接していた猫猫が、自分をを助けに来た壬氏に行ったセリフです。

そんな彼女が壬氏に見せた、貴重な”デレシーン”といえるでしょう!

3.子翠という人間と、結末

子翠の正体と、その思いと覚悟が書かれている所も、4巻の見所の一つです。彼女の半生と覚悟の深さがよくわかりました。

子翠は「昆虫が大好き」という特徴があるのですが、その個性にもちゃんとした伏線が敷かれていて、すべてを知った後だと子翠のセリフも深みがあるものが多かったと気づかされました。

特に「自分や家族がこれからどうなるかを虫の一生に例えて悟っている」場面のセリフは必見です!

「虫は冬を越せない、ただその子を残すのみ」

その目は遠く、まだ燃える炎を見ていた。

出典:ヒーロー文庫 薬屋のひとりごと4巻 著者日向 夏 引用:P206 第14話 「取引現場」から引用
しじみぱんだ
しじみぱんだ

子翠という人物をよく表している言葉でしたね。最初に読んだときは意味が良く分かりませんでしたけど。

彼女の思い、覚悟がこの一言にぎゅっと込められている、この後の展開を考えるとすごく印象深いシーンでした。

名セリフ

個人的に「薬屋のひとりごと4巻」で一番の名セリフは、壬氏が偽りの立場を捨て、本当の姿で猫猫を救いに行く時の「覚悟」です。

ここでの言葉では、壬氏の複雑な生い立ちでの葛藤や不安を感じながらも「来るべき時が来た」と偽りの立場を捨てて、腹を括る名場面でした。

いつか来ると思っていた。それが今来ただけに過ぎない。

覚悟を決める時が来たようだ。

出典:ヒーロー文庫 薬屋のひとりごと4巻 著者日向 夏 引用:P252 第17話 「蠆盆」から引用

「薬屋のひとりごと4巻」から登場した人物まとめ

登場人物読み方特徴・役割
白羽ハクウ3姉妹の長女。冷静で判断力がある。翡翠宮の新しい侍女。
黒羽コクウ3姉妹の次女。思い切りがある性格で行動的。
赤羽セキウ3姉妹の三女。おとなしく、姉たちの意見に従う。
羅半ラハン猫猫の父・羅漢の養子。金融知識に長けた切れ者だが守銭奴。
響迂キョウウ猫猫が拉致された先の村で出会う少年。生意気だが元気。子翠と仲が良い。
神美シェンメイ村を仕切る美しい女性。加虐趣味を持つ危険人物。齢50前後。

感想、レビュー

「薬屋のひとりごと4巻」では猫猫たちの友情を感じる微笑ましい場面があった一方で、壬氏を暗殺しようとする勢力に猫猫が拉致されてしまう展開に、読んでいてハラハラしました。

個人的に一番良かったのは、猫猫と壬氏の関係と距離間の大きな変化です。今まではせいぜい「じゃれあい」程度だった関係が、ここにきて一気に縮まってきた印象です。

残念ながら惜しいところで第4巻は終わってしまいましたが、今後この二人の関係がどう進展していくのか?そこがとても気になる1冊でした!

友情、陰謀、猫猫と壬氏の関係は大きく進展する一冊でしたので、気になる方はぜひ読んでみてください!

今日のコツコツ

今回は今までの中でも読みごたえが特にあった一冊でしたね。特に猫猫と壬氏の今後の展開はすごく気になります。

小蘭や子翠との関係も読んでいて、とてもよかったですし、最後の小蘭達の”その後”が書かれているシーンは読んでいてウルっと来ました。

第5巻も楽しみです!早く読みたい…

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