「傭兵団の料理番3巻」感想・レビュー|緩めにネタバレあり。裏切り者の行方と“温かい料理”が沁みる一冊

ハイファンタジー

ここでは「傭兵団の料理番3巻」の感想・レビュー、個人的な見どころポイントをご紹介しています。

「傭兵団の料理番3巻」の大まかな見どころポイント。

  • 傭兵団の中にいる”裏切り者”の存在とオルトロスの葛藤。
  • 朱里の料理がもたらす、ウーティンの「笑顔」
  • カグヤの意外な一面と朱里とのやり取り。

この記事を読めば、「傭兵団の料理番3巻」の魅力や見どころを「あまりネタバレせずに」予習することができるでしょう。

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しじみぱんだ
しじみぱんだ

※本記事では物語の核心には触れていませんが、軽く内容に触れる“ゆるめのネタバレ”を含みます。気になる方はご注意くださいね。

「傭兵団の料理番3巻」のあらすじ

ニュービスト国の姫、テビスにスカウトされた朱里だったが、朱里はそれをあっさりと断ります。

その後、冬が来る前にガングレイブ傭兵団はニュービスト国を出発することにしますが、なぜか必要な物資を集めることができません。

傭兵団の中に”裏切者”の存在を感じ取ったガングレイブは仲間たちに朱里の尾行と護衛を命じ、警戒します。

そんな中、オルトロスは何故か気分が晴れない様子でした。

「傭兵団の料理番3巻」の主な登場人物

東 朱里異世界に転移した料理人の青年。ガングレイブ傭兵団に拾われ、料理番をしている。
ガングレイブガングレイブ傭兵団の団長。いずれは自分で平和な国を作ることを目標としている。
カグヤガングレイブ傭兵団の諜報部隊隊長兼任警備部隊隊長。今実は意外な一面を持っている。
オルトロスガングレイブ傭兵団の第二歩兵部隊隊長兼懲罰部隊隊長を務める大男。今回は自身の”役割”について葛藤している。
ガングレイブ傭兵団のその他のメンバー
(リル、クウガ、アーリウス、テグ、アサギ)
ガングレイブ傭兵団の各部隊をまとめる隊長。ガングレイブとは傭兵団設立当初からの付き合い。
テビスニュービス国の王女。美食家で朱里の腕を気に入り、何度かスカウトしてくる。
ウーティンテビスに使えるメイド兼諜報官の女性。幼いころ救ってくれたテビスには忠義を感じている。

「傭兵団の料理番巻」の見所ポイント3選

1.オルトロスの葛藤と朱里の”優しさ”。

今回ガングレイブ傭兵団の内部で「裏切者」の存在が明らかになり、緊張が走る展開になります。

傭兵団で懲罰部隊の隊長でもあるオルトロスは”必要なこと”と分かっていながら、自分の仕事に負い目と葛藤を抱えていました。

そんなオルトロスに朱里が”ある料理”を作り、自分の気持ちと合わせて提供するのですが、朱里の料理に込められた優しさが読んでいてとてもしみるシーンです。

その後の朱里がオルトロスにかける言葉には特に”優しさ”を感じます。

「あなたにしかできないことで、僕たちがあなたに押し付けていたのなら、僕は言います。ありがとうございます。今まで、守ってくれて」

出典:「傭兵団の料理番巻」 出版:ヒーロー文庫 原作:川井 昴 引用:P78~

2.”鉄の仮面”を崩す朱里の料理。

今回はテビス姫の側近であるウーティンと朱里との交流のシーンがあります。

ウーティンは周りから”鉄の仮面”と称されるほど表情や感情の機敏が少ない人物でした。

そんなウーティンが朱里の料理と真っすぐな優しさと気持ちに少しづつ心が動かされていくのは読んでいてよかったです。

傭兵団の皆が疑いの目を向ける中、一人純粋にウーティンのために料理を作る朱里の様子にはこちらまで毒気を抜かれます。

「さあ!めくるめく美食の旅に出発ですぞ!」

出典:「傭兵団の料理番巻」 出版:ヒーロー文庫 原作:川井 昴 引用:P211~

3.ドン引きする朱里と新たな”悟り”を見つけるカグヤ

”とある料料理”を作る際、朱里はカグヤの意外な一面を知ることになり、ドン引きすることになります。

それだけでも面白いのですが、その後の二人のやり取りはちょくちょくシリアスも出てくる中でクスっとさせてきました。

どんどん暴走するカグヤとそれを冷静に突っ込んでいく朱里のやり取りはもはや”漫才”です。

「ああ、ワタクシは今、天啓を得ることができました!今までの神殿の教えなんぞ鼻くそですわ!

出典:「傭兵団の料理番巻」 出版:ヒーロー文庫 原作:川井 昴 引用:P339~

「傭兵団の料理番3巻」の一番の名言

このセリフはオルトロスが自身の”仕事”に対して負い目を感じて、葛藤しているときに朱里から投げかけられた言葉です。

オルトロスの苦しみに寄り添いつつも、「自分の選んだ道を信じる」という朱里の激励にも近い思いが詰まった言葉でした。

この言葉を聞いてオルトロスの中で「大きく」変化が生じます。

普段温厚でやさしい朱里が真剣で厳しい雰囲気で話すのはなかったので読んでいて新鮮に感じました。

「自分で選んだ奴はそんなに苦しまない!どんな人生でも選択して行動する以上、選んだ選択肢を後悔して苦しむのは選んでない証拠だ!選ばされた証拠だ!」

出典:傭兵団の料理番巻」 出版:ヒーロー文庫 原作:川井 昴 引用:P75~

個人的な感想

しじみぱんだ
しじみぱんだ

今回はオルトロス、カグヤといったまだ朱里との個人的なエピソードがなかったキャラについて掘り下げられていたのが個人的には良かったですね。

またウーティンというキャラも今後物語に大きく関わっていくような描写もあったので楽しみです。

今後の注目ポイント

  • ニュービスト国から旅立ち次はどんな出会いと戦い、そして朱里の料理が待っているか?
  • テビスとウーティンの今後の朱里達との関り。
  • 迷いを捨てたオルトロスの今後の活躍。
  • ある意味悟りを開いたカグヤの活動。

「傭兵団の料理番3巻」のまとめ

今回は「傭兵団の料理番3巻」の感想・レビュー、個人的な見どころポイントを3つご紹介してきました。その内容をまとめます。

  • 葛藤するオルトロスと料理で寄り添う朱里との絆
  • 純粋で真っすぐな朱里に動かされるウーティン。
  • 意外な一面が明らかになりつつも悟りを見つけたカグヤ。

「傭兵団の料理番3巻」は仲間の裏切りという大事件の中、朱里がいつも通り料理で仲間たちに寄り添う展開が良かったです。

オルトロスやカグヤの意外な一面も明らかになる読み応えのある一冊、気になる方は是非ご覧ください。

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今日のコツコツ

「傭兵団の料理番3巻」で傭兵団の主要メンバーと朱里の個人的なエピソードが出そろいました。

個人的には「ここから朱里と仲間たちがどう絆を深めていくか?」が気になるところです。

それにしてもオルトロスの”秘密”には本当にびっくりしましたね、読んでいて面を食らいました。

第四巻もどうなっていくか楽しみですね。

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