こんにちは、しじみぱんだです。
この記事では「薬屋のひとりごと10巻」の感想・レビュー、あらすじなどをまとめています。
10巻は一言でいえば「蝗害(こうがい)」の巻。
西方で水面下に広がっていた災厄が、ついに牙をむきます。
猫猫(マオマオ)をはじめ、陸遜(リクソン)たちがそれぞれの立場で災害に立ち向かう――緊張感あふれる一冊です。

※本記事では物語の核心には触れていませんが、軽く内容に触れる“ゆるめのネタバレ”を含みます。気になる方はご注意くださいね。
「薬屋のひとりごと10巻」のあらすじ
西都に到着した猫猫は、医官としての任務にあたる日々を送っていました。
ある日、農村部の視察に同行することになり、羅半兄(ラハンアニ)と共に現地へ向かいます。
その視察の途中で、かつて羅漢(ラカン)の部下だった陸遜の動きを察知。
蝗害の兆候を調べるうちに、生き残りの老人・念真(ネンジェン)と出会い、彼から過去の惨劇を聞くことになります。
「薬屋のひとりごと10巻」から登場した人物
| 羅半兄(ラハンアニ) | 羅半(ラハン)の兄で長男。特に特徴がない普通の人と周りからよく言われる。農業が得意。 |
| 雅琴(ヤーチン) | 玉鶯の養女で新たに後宮に入内した女性。見た目が玉葉后と似ている。 |
| 音操(オンソウ) | 羅漢の副官の男性。変人の羅漢に振り回されている苦労人。 |
| 舒鳧(ジョフ) | 馬閃(バセン)が世話しているアヒル。アヒルにしては賢い。嘴に黒い点があるのが特徴。 |
| 念真(ネンジェン) | 視察した農村で出会ったお爺さん。全身傷だらけで、貫禄がある。昔の”蝗害”について知っている。 |
| 庫魯気(クルム) | 自称美少女の砂欧寄りの子ども。鳥に詳しく、ひょんなことから猫猫たちと関わることになる。 |
「薬屋のひとりごと10巻」の見所ポイント3選
1.里樹妃と馬閃の初々しい恋模様
白娘々(パイニャンニャン)の事件で出家していた里樹妃(リーシュヒ)と彼女に思いを寄せる馬閃が再会します。
まさかの再開にただでさえ女性に慣れていない馬閃は狼狽えます。ですが再開したことで里樹妃への思いはより強くなりました。
そして里樹妃も馬閃との再会にまんざらでもない様子です。二人の初々しい掛け合いは見ていてこちらまでドキドキしてきましたね。
里樹妃もまた精神的にも強くなっており、彼女の成長も感じられるシーンでした。
「私はただの道具ではなく、自分で考え、動けるようになりたいんです」
出典:「薬屋のひとりごと10巻」 出版:ヒーロー文庫 原作:日向夏 引用:P84から

里樹妃の成長と小さな決意が感じられる印象的な一言ですね。
2.やぶ医者のおっちゃん、癒し全開
「薬屋のひとりごと」で一番の癒し枠といっても過言ではない”やぶ医者のおっちゃん”。
今回は農村部の視察から帰ってきた猫猫のためにある”サプライズ”を用意していました。その時の猫猫のリアクションとやぶ医者のおっちゃんとのやり取りは最高です。
やぶ医者のおっちゃんの純粋さと素直さには読んでいて本当にほっこりしますし癒されます。猫猫との掛け合いもまるで世話焼きのお母さんのようなものなのがまたいいです。
猫猫はぷるぷると震えて、即座に模様替えをしたかった。だが、キラキラした目のやぶ医者が後ろにいた。
期待の眼差しを猫猫に向ける。
出典:「薬屋のひとりごと10巻」 出版:ヒーロー文庫 原作:日向夏 引用:P196から

最高。この空回りする優しさと気遣いこそやぶ医者のおっちゃんというキャラの魅力です。因みに本名は虞淵(グエン)と言います。
3.恐るべき”蝗害”の脅威と猫猫たちの奮闘
物語後半、ついに蝗害が発生。
準備をしていたはずの猫猫たちも、その圧倒的な被害に呑まれかけます。
暴れ狂う蝗の群れの中で、それでも諦めずに動く人々の姿。
普段は冷静な猫猫が“狂気”に飲み込まれかけるほどの惨状が描かれ、胸が詰まる場面でした。
増えすぎた故の狂いだ。
猫猫もまた狂っていた。
出典:「薬屋のひとりごと10巻」 出版:ヒーロー文庫 原作:日向夏 引用:P320から

未曾有の”蝗害”に普段冷静な猫猫も狂いかけたシーンです。読んでいてこちらもゾッとしましたね…
「薬屋のひとりごと10巻」の一番の名言
猫猫たちは一連の”蝗害”がある程度過ぎ去り、被害確認をしていました。猫猫は比較的冷静に行動できていた陸遜に疑問を持ちます。
「なぜそこまで冷静でいられたのか?」と問いかける猫猫に対して、陸遜が言ったのがこのセリフです。
陸遜の生い立ちと彼の”強さ”の秘密が伺える、深いセリフだと感じましたね。
初めてこの文章を読んだとき、思わず目を止めて深く考えましたね。
「気が狂いたくなるときほど、冷静になれとの遺言です」
出典:「薬屋のひとりごと10巻」 出版:ヒーロー文庫 原作:日向夏 引用:P335から
今後の注目ポイント
- 玉葉后と雅琴の関係
- 壬氏(ジンシ)と玉鶯(ギョクオウ)の政治的な駆け引き
- 蝗害への猫猫たちの今後の対策
- やぶ医者のおっちゃんの“次の癒し”
まとめ:「薬屋のひとりごと10巻」は“蝗害”に立ち向かう緊迫の一冊!
「薬屋のひとりごと10巻」は、長らく伏線として語られてきた“蝗害”がついに現実となる回。
自然災害の恐怖、人の無力さ、そして小さな勇気。
シリーズの中でも特に人間ドラマが濃い巻でした。
また、羅半兄の的確なツッコミや、猫猫と壬氏の距離の変化など、緊張の中にもユーモアや甘さが光ります。
読みごたえは満点の一冊です。
今日のコツコツ
”蝗害”というものについて、私は「薬屋のひとりごと」を通して初めて知りました。
ただの虫害というレベルではなく、国をも傾けることもあるまさに「災害」そのものです。
蝗害の最前線で猫猫たちが対応しているシーンの描写は緊迫した空気がこちらにも伝わりましたね。
楽しんで読みつつ、「勉強になることが多いなぁ」と感じています。

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